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プロローグ
第一章 私は殺伐の陳列ゲージ
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@TOMONORI TANAKA
朝10時、開店。 さすがは日曜日である。早速店内は活気に溢れた。 みなさま、お暇なのだろうか? いや、今が空前のペットブームで 幸運な時期だった事は後で分かる事だ。 今分かる事は、最長老シーズーのスー爺さんがいた箱が、 空だということだ。
「短い時間だったけどよ、おまえといた時間は楽しかったぜ。 少し寂しくなるな、、、 でも俺たちはきっとあの太陽でつながっているさ。」
あの日、僕たちは何も知らなかった。 野生の力を。 己の非力さを。 そして、どんな生き物にも心があることを。 アスファルトに落ちゆく、仔犬と鮮血。 救いの手は、届かなかった。
夢を見ていたのかもしれない。 あまりの急な展開に私の脳は許容範囲は超え、 一瞬意識を失ってしまった。
そしてアパレルイケメンカップルが入店したのは、 オセロ夫婦の来店、10分後だった。
購入手続きは順調に進んで行くかのように見えた。 スタッフは動物病院の説明に入り、 色白奥さんはそれを熱心に聴講している。 ひとリを除き、みな購入に向けて邁進していたのだが。
「いや、実はですね僕、小さい頃に犬に鼻を噛またんですよ。 思いっきり鼻をですよ。ほら!ここに傷があるでしょ? それ以来もう、犬が嫌いで。」
覚悟が芽生えたと同時に、 嵐のような怒号の共振は、突然収束した。 もうだれも私には興味が無くなり、そこにはかつての日常があった。