dog.00 プロローグ

プロローグ

犬と話せたら良いのにね、と私のご主人様は笑った −−−

彼は人間で言うところで32歳のいたって普通の男だ。
えさをくれなければ2日とて覚えられる顔ではない。
しかしながらその性格は複雑で怪奇で、
私たち犬にはとうてい理解できない生き物だ。

あの人身売買さながらの暗闇の世界で初めて会ったときは、
そんな事もつゆ知らず、よく尻尾を振ったもんだ。
まあ彼に限らず人間たちはみなそうなのだが。

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